近年、日本の子どもの運動能力の低下がどんどんひどくなってきています。
もちろん遊ぶ環境の変化、新型コロナウイルスによる自粛生活などにも原因はあるかもしれませんが、大きな原因は赤ちゃんの時期の運動の発達の仕方にあると考えています。
僕は、赤ちゃんの時期の運動の発達は、一段一段階段を上るように「これができたら次にこれができるようになる」といったようになった方が良く、前の段階ができていないのに「一段もしくは数段とばして次のことができるようになる」のは良くないと思っています。
僕が考える赤ちゃんのステップはこんな感じです。
①寝返り(両側)
②ずりばい(左右の手足を同じように使える)
③膝を立ててのハイハイ(左右の手足を同じように使える)
④おすわり(自力で)
⑤つかまり立ち・つたい歩き
⑥支え無しで立ち上がる・歩く
いかにこの順番通りにできるようになるかが、その後の運動能力や身体の反射的な運動に大きく影響します。
何か月を目安にこれらができるではありません。
周りの子より遅くても、何か月かかろうがこの順番通りにできることが大事です。
例えば①~③の寝返りやハイハイができないのにお座りから練習を始めたという方がお子さんを連れて時々いらっしゃいます。
最近は、このように「順番が違っても最終的に歩けさえすればよい」という楽観論がお医者さんの中に広がっていて、「順番が違うことは個性だ」というとらえ方もされているようです。
僕はこれをとても危険だと思っています。
全くその先のことを考えていないからです。
個性とはそんなものでしょうか?上にあげた①~⑥が順番通りにできてもそれぞれ個性はあります。
それぞれ①~⑥の段階で、何か上手くいかないことがあれば、必ずその前の段階に問題があります。
例えば、ハイハイの時の左右の手足の動き方が違う場合、必ず寝返りの仕方に左右差があります。
左右の寝返りができてるように見えても、実際は左右で寝返りの方法が違うことも多々あります。
ここでは説明しきれないことがたくさんあります。
お子さんの発達段階で気になることがある方は、ぜひ施術室まおんにいらしてください。
また、病院や保育園勤務でこのようなことを勉強してみたい方もぜひご連絡ください。